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「タンパク質って、1日どれくらいとればいいの?」
「グラムで言われても、食事だとどれくらいかわからない」
「ダイエット中は、たくさんとったほうがいい?」
最近は「高たんぱく」と書かれた商品もよく見かけるようになりました。でも、1 日に必要な量を知っておけば、むやみに増やす必要はありません。
このコラムでは、国の 食事摂取基準(2025 年版) にもとづいた 1 日の目安と、20g がふだんの食事でどれくらいか、そして毎日ラクに足していくコツを、Middles の中道の視点で整理します。
1. タンパク質の1日の目安は「推奨量」で
結論から。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025 年版)」では、タンパク質の 1 日の 推奨量 が次のように示されています。
| 年齢 | 女性 | 男性 |
|---|---|---|
| 18〜64 歳 | 50g | 65g |
| 65 歳以上 | 50g | 60g |
推奨量 は、ほとんどの人(97〜98%)が必要な量を満たせると考えられる量です。ふだんの食事で、だいたいここに届いていることが、まずの目安になります。
タンパク質は、筋肉や肌、髪など、体をつくる材料。体の中では毎日つくり直しが行われているので、1 日だけたくさんとるより、ふだんの食事でだいたい足りている ことが大切です。
2. もうひとつの目安「1日のエネルギーの13〜20%」
国の基準には、生活習慣病の予防なども考えた 目標量 もあります。こちらは、1 日のエネルギーのうちタンパク質でとる割合です。
| 18〜49 歳 | 50〜64 歳 | 65 歳以上 | |
|---|---|---|---|
| 目標量 | 13〜20% | 14〜20% | 15〜20% |
早見表(18〜49 歳の目標量で計算)
タンパク質は 1g で 4kcal なので、「1 日のエネルギー × 割合 ÷ 4」でグラムに直せます。
| 1 日のエネルギー | タンパク質の目標量 |
|---|---|
| 1,600kcal | 52〜80g |
| 2,000kcal | 65〜100g |
| 2,400kcal | 78〜120g |
50〜64 歳は下限が 14%(1,600kcal で 56g・2,000kcal で 70g・2,400kcal で 84g)、65 歳以上は 15%(同 60g・75g・90g)になります。
この割合は、体に必要なエネルギーをとったうえでの目安 です。1 日に必要なエネルギーは、年齢・体格・どれだけ体を動かすかで変わります。上の表は計算の例として見てください。
推奨量と目標量、どっちを見ればいい?
- まずは 推奨量(女性 50g・男性 65g など)に、ふだんの食事でだいたい届いている
- そのうえで、目標量の 範囲 にだいたい入っていれば十分
65 歳以上で食べる量が少なくなってきた方は、割合だけで見ると少なくなりすぎることがあります。国の基準でも、目標量の下限は推奨量以上が望ましいとされているので、推奨量 を目安にしてください。
3. 食事を見直すときも、タンパク質は減らさない
ダイエットで、食事を見直すこともあると思います。そのとき気をつけたいのが、タンパク質まで一緒に減ってしまう こと。
見直すときも、タンパク質のおかずは毎食ひとつ残しておく のがコツです。
国の目安も、体に必要なエネルギーをとったうえでの話です。食事そのものを極端に減らすのはおすすめしません。自分に合った量が気になるときは、医師や管理栄養士に相談してください。
4. 20gって、どれくらい? 1日の例
1 食 20g くらいを目安にすると、イメージしやすくなります。ふだんの食事だと、こんな感じです(食品成分表 八訂 増補 2023 年の値から計算。野菜や汁物も食べる前提で、数えているのはタンパク質だけ)。
| 食べたもの | タンパク質(約) | |
|---|---|---|
| 朝 | 卵 1 個・納豆 1 パック・ごはん 1 杯 | 6g+7g+4g=17g |
| 昼 | 鶏むね肉(皮なし)100g・ごはん 1 杯 | 23g+4g=27g |
| 夜 | 鮭 1 切れ・木綿豆腐 100g・ごはん 1 杯 | 18g+7g+4g=29g |
| 1 日 | およそ 70g |
毎食ぴったり 20g にそろえなくて大丈夫。1 日で、だいたい届いていれば 十分です。
5. 足りない日は「ちょい足し」
朝はパンとコーヒーだけ、という日は、タンパク質が少なめになりがちです。そんな日は、何かを我慢するより ちょい足し。
- 卵を 1 個(約 6g)
- 牛乳を 1 杯(約 7g)
- ヨーグルトを 100g(約 4g)
1 つ足すだけでも、1 日の合計はちゃんと変わります。
足しやすいタンパク質の目安
| 食材 | 量 | タンパク質(約) |
|---|---|---|
| 卵 | 1 個(可食部 50g) | 6g |
| 納豆 | 1 パック(40g) | 7g |
| 木綿豆腐 | 100g | 7g |
| 牛乳 | 1 杯(200ml) | 7g |
| ヨーグルト(無糖) | 100g | 4g |
| プロセスチーズ | 1 個(18g) | 4g |
| ごはん | 1 杯(150g) | 4g |
| 鮭(しろさけ) | 1 切れ(80g) | 18g |
| 鶏むね肉(皮なし) | 100g | 23g |
6. たくさんとるほどいい、わけではない
「ダイエット中はタンパク質をたくさん」と聞くこともありますが、多ければ多いほどいい、わけではありません。
- 国の目標量も、上は 20% まで。成人の代謝への影響や、高齢者の健康への影響の可能性などを考えて決められています
- 「これ以上とると体に害がある」という上限の量(耐容上限量)は、はっきりした根拠がまだ十分でないため決められていません。これは「いくらとっても大丈夫」という意味ではありません
- プロテインは、食事でどうしても足りないときの 助っ人。食事でとれていれば、無理に足さなくて大丈夫です
7. 毎日は「残り量」で見るとラク
1 日の目安がわかったら、気になる日は 「あと何グラムくらいか」 を見るだけで十分です。
「夜までにあと 25g → 鮭と豆腐で足そう」のように、「何を減らすか」ではなく「あと何を足すか」 で考えると、ごはんの迷いが減ります。
PFC バランス全体の見方は、こちらのコラムで詳しく紹介しています。
→ PFCバランスの理想は? 計算方法と、毎回計算しなくていい「残り量」の見方
8. 気をつけたい方へ
- 腎臓の病気や糖尿病など、持病で食事の指導を受けている方は、タンパク質の量を医師・管理栄養士に相談してください
- 妊娠中・授乳中の方、成長期の方は、必要な量がちがいます。医師・管理栄養士に相談してください
- 65 歳以上で食べる量が減ってきた方は、タンパク質から先に減らさないように。食欲が落ちた状態が続くときも、医師・管理栄養士に相談してください
- 数字を気にするのがつらくなったら、いったん離れて大丈夫です。食べることがつらい状態が続くときは、医療機関に相談してください
まとめ
- タンパク質の 1 日の目安は、国の 推奨量:18〜64 歳の女性 50g・男性 65g(65 歳以上は女性 50g・男性 60g)
- もうひとつの目安は、1 日のエネルギーの 13〜20%(2,000kcal なら 65〜100g)
- 食事を見直すときも、タンパク質は 減らさない
- 1 食 20g くらいが目安。足りない日は ちょい足し
- たくさんとるほどいい、わけではない。上は目標量の 20% まで
焦らず、自分のペースで。
出典
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025 年版)」たんぱく質(推奨量・目標量・耐容上限量の考え方) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
- 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補 2023 年」(鶏卵 全卵 生・糸引き納豆・木綿豆腐・普通牛乳・ヨーグルト 全脂無糖・プロセスチーズ・精白米 めし・しろさけ 生・若どり むね 皮なし 生。値は成分表の「たんぱく質」の列) https://fooddb.mext.go.jp/
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